2007/06/14

日本語文法 学習者によくわかる教え方:10の基本

日本語文法 学習者によくわかる教え方―10の基本 日本語文法 学習者によくわかる教え方―10の基本
藤田 直也 (2000/08)
アルク

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タイトル通り、日本語文法の基礎的な文法を整理して、どうやって教えたらいいかも提案している本です。自分では分かっていても、どうやって説明すればいいのか迷うことがあったので、自分の頭の中を整理するために読みました。おかげで頭の中がすっきりしたし、導入方法も併せて掲載されていたので、お役立ちでした。でも、一度読んだだけではきっと忘れちゃうので、そのうちまた読みかえさなきゃ。
こういう本を読んで思うのは、私はまだまだ日本語自体に関する知識が足りないなーと。ちゃんと分かってないと、導入も何もありませんからねぇ・・・。勉強するべし、ですね。そのためには、このような文法ハンドブックのような本や辞典を活用するのもいいですが、自分で例文を分析する力もつけなきゃなーと感じます。学部のときにそういう分析の訓練をする授業(現日とか社言とか?)をもっとたくさん取っておいても良かったかなぁと思っています。
ただ、この本にも書いているように、日本語そのものに関する知識は『日本語教師が「日本語の職人」であるために持つべき技能』であることには違いないのですが、その他にも様々なものが必要です。ただ文法知識を学習者に注入して完了、という教師にはなりたくないなーと思うので、その辺のバランスも必要ですよね。「教師は五者たれ(うーん、確か・・・学者、医者、易者、役者、行者だったかな)」という言葉がありますが、日本語の先生もきっとそうなんだろうなあと思うのでありますです。
2007/06/11

英語教育 ゆかいな仲間たちからの贈りもの

英語教育ゆかいな仲間たちからの贈りもの 英語教育ゆかいな仲間たちからの贈りもの
菅 正隆、田尻 悟郎 他 (2004/09)
日本文教出版

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最近、英語教育界でよく名前を耳にする田尻悟郎さんをはじめとした、3人の英語の先生が、今の英語教育について話している対談集。

教材・教具の使い方、少人数・習熟度別授業のことから、「英語教育とは?」という根本的な話まで幅広く、扱っています。座談会形式で書かれているので、気楽に読めました。

3人とも英語でコミュニケーションができるための授業を目指していて、今の学校での英語教育は、単にインフォメーションギャップ・アクティビティをやらせただけでコミュニケーションを教えた気になっているという指摘に、日本語教育でも一緒だなあと感じました。
Teacher-centered(教師主体)の授業ではなくて、student-centered(学習者主体)にして、教室が実際に学習者がコミュニケーションする場にならないといつまで経っても学習者はコミュニケーションできるようにならないと書いてありましたが、その通りだと思いました。でも、先生ってついつい何でも教えたがるんですよね・・・。学部のときの実習で、教授が「授業中は学習者を忙しくさせなさい。」と言っていた言葉を思い出します。もうすぐ行くミネソタでは、このことをしっかり頭に叩き込んでおきたいです。特にイマージョン・キャンプなので、教室よりも、もっともっと子ども達が日本語を使ってコミュニケーションできる文脈に恵まれています。それを使わにゃ損、損、ですね。
そうそう、でもコミュニケーション重視だからと言ってドリル練習をおろそかにするのもいけないと本書で言っていました。そうなんでしょうねえ。どうやってパターン化した練習とコミュニケーションを有機的につなげていくか、これを考えないと・・・。

この他に、評価について書かれている章も印象に残ったのですが、お腹がすいたので、そのことはまたの機会にでも書きます。
2007/05/29

Hawaii TESOL:Language Experience

今日はメモリアル・デーという祝日ですが、夜はハワイの英語教師の会、Hawaii TESOLのイベントへ行ってきやした。
「あんた、日本語教育やろが。なんで英語教師やねん。」と思われた方、もっともです…。でも、やっぱり言語教育は言語教育、日本語教育が英語教育から学べることも多いです。

今回のイベントはLanguage Experience。
「いつも言葉を教えている先生。教えるのはいいですが、生徒の気持ち忘れていませんか?」を合い言葉(?)に、実際に言語を学ぶ経験をすることで生徒の気持ちになろうというイベントです。
それに、他の先生が教える授業を経験しようという意味合いもあります。実際に教えはじめたら、なかなかお互いの授業見学ってしませんよね…(たぶん)。

さてさて、今日の対象言語はフランス語。
あいさつ、自己紹介などをイマージョンの手法で教えていました。
「全部フランス語で教えてすごいなぁ」と思っていましたけど、よく考えたら自分も日本では日本語で日本語を教えていたんですよね。 
今夏、イマージョン;キャンプでは日本語で日本語を教えるので、初心忘るるべからずです。

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そして、本日のごはんはといいますと、フランス語だけに
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フランスパン!

そして、
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フランス産ワイン!(&おまけのカリフォルニア・ワイン)
・・・安易ですね。笑

今回、食事担当のProgram Chairが結婚式のため欠席だったので
私(Program Committee member)が担当になりました。
いやぁ、このポジションは重労働ですわ。。。
大量に食べ物・飲み物を仕入れて会場まで運ぶんですから。当たり前なんですが…。今までその仕事をずっとしてきたChairを見直しました。

そんなこんなで、少し残ったワインをいただいて帰りましたので
今宵は少々白ワインを嗜んでから寝たいと思います。。。
2007/05/23

日本語教師のための「授業力」を磨く30のテーマ

日本語教師のための「授業力」を磨く30のテーマ。 日本語教師のための「授業力」を磨く30のテーマ。
河野 俊之、小河原 義朗 他 (2006/11)
アルク

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『月刊日本語』に連載されていたコーナーを改訂した本。
言語教師として基本の「キ」が書いてあるんだけど、案外うまくできてなかったりついつい軽視してしまっているものも多々あり。ちょっと振り返ってみるときにこの本は良いかも。後半からが特に面白かったです。
2007/04/23

Near Peer Role Models

さて、昨日KCCに行ったのは実はHATJ (Hawaii Association of Teachers of Japanese)の学会で発表をするためでした。

トピックはNear Peer Role Modelsというアイディアを使ったアクティビティや教材作成について。
Near Peer Role Modelsっていうのは、自分に職業とか年齢とか人種とかが似ててお手本になる人のことです。例えば、私ですと、日本人で同じ年ぐらいの人で英語が上手な人を見ると「すげー。あの人みたいになりたいな~」と思います。そういうお手本を見つけて、その人みたいになるようにはどうすればいいかを学習者一人一人が考えるお手伝いができる授業をするにはどうしたらいいでしょうね?、っていうのが今日の発表の大まかなコンセプトでした。
実は、同じトピックでのワークショップを前にも一度したのですが、そのときはたくさんの内容をカバーしすぎていまいちな結果に終わりました。そこで、今回は内容を厳選して、参加者が実際にアクティビティをする箇所を増やしてみることに・・・。そしたら、上手いこといって、おかげで「このアイディア使えるわ。」というコメントも貰えることができました よかった、よかった。

もう一つは大人数で発表したやつもあったのですが、そちらはあまり貢献できなかったので、「すみません」という感じです。でも、こちらもかなりのhands-on(実践的?)な内容で参加者の反応は良かったです。
現場の先生たちは、実践にすぐ役立つヒントを求めてるんだなーってのを実感しました。
2007/04/10

Keyword Method

どうも、こんにちは。
さて、突然ですが、みなさんはどうやって英単語、他言語の単語を覚えますか??

今日のクラスは、Learning Strategies(学習ストラテジー)についてのワークショップでした。
その中で、タガログ語の単語をKeyword Methodを使って覚えるってのがあったのですが…
Keyword Methodとは、単語を創造力を生かしてKeywordを使って覚えるってもので…
日本人であれば、年号を覚える時に
・794(鳴くよ)うぐいす平安京
・1919(いくいく)ワイマール憲法

あるいは化学の元素記号であれば…
水平リーベぼくのふね

みたいなのがありますよね。これを単語を覚える時に応用しようと
今日はタガログ語の単語4つ

① Susi=Key、かぎ
② Bundok=Montain、山
③ Kapote=raincoat、レインコート
④ Talong=eggplant、茄子


を覚えましょうてなことで、各言語の母語話者が集まって考えました。
私たち日本人グループは…

① Ky(クラスメートの名前)が寿司をたべる。
② 分度器で山の角度をはかる。
③ 「カポッ!」ってレインコートをかぶる

てな具合で覚えていってたわけなんです。。。
なかでも私の心を揺るがしたのは…

『タロ~ン』としたなすび
なんかこれってイメージわきませんか?

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特にアメリカのなすび
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『タロ~ン』ってしてますよね…。

これが出た瞬間…。日本人間でヒット!!
他言語の話者ぽかぁ~ん(°д°;)
やっぱりこの擬態語は日本語特有なんでしょうか?

このkeyword Methodって結構Language Specificなのかもしれません。
ベトナム人のグループは、この音と結びつけるっていうのに四苦八苦していたようですし。

さて、このKeyword Method、私も言語を習う上でかなり多用していました。高校の英語で毎時間あった単語テストの直前とか。。。
歴史のテスト勉強のときとか。。。
漢字を勉強する時も使いました。。。分のんぼで水ながす、とか。

でも、これって出来ない人には出来ないみたいなんですね。
今日も結構四苦八苦してる人がいましたもん!!
ちょっと驚きました(;´▽`A``

さてさて、このKeyword Methodの利点なのですが…

1.すぐに覚える時と思い出すときに有効

2.自分でつくるとさらに有効

3.ただ単に覚えるよりも深く覚えられる。


などなど…


ただ、欠点としては…

1.いっぱいあると覚えきれない(混乱する)

2.時間がかかる(1個ずつ考えてると…)

3.抽象的な単語では使いにくい

4.第1言語が発音する時に影響を与える…


特に4番、英単語を覚える時にローマ字読みで覚えてしますので、発音があいまいになりますよね。でも、これ、テスト前にShort Termメモリーとして記憶して、使っているうちにLong Termメモリーにかわっていくので大丈夫じゃないかと思うんですが。う~ん。
あと、抽象語でも別に大丈夫なんじゃないかと・・・。みなさんはどう思いますか?

とりあえず、今日の経験からでは日本人はこういうの作るのうまいみたいですね。てか、親父ギャグみたいな?
皆さんは単語をどうやって覚えましたか?
近頃とみに記憶力の低下を感じる私に良い方法を教えてくださいな。
2007/03/31

ACTFL OPI workshop

はっるやっすみ~♪

と浮かれていたいところですが、月曜~木曜までとあるワークショップに参加してきました。8時から5時までのワークショップだったので、残業のない会社員みたいな感じでしたが、なかなかどうして疲れました・・・。家に帰ってももはや勉強する気力がなく・・・。あっという間に春休みが半分以上終わってる・・・。
働いてる人って毎日こんなんですごいなぁ、と思うのでありました。

さてさて、なんのワークショップだったのかというと、ACTFLという団体がやっているOPI (Oral Proficiency Interview)というスピーキングのテストの試験官になるためのものでした。いろんな言語でこのテストがあるのですが、中でも日本語はよくOPIを使うそうです。
来年度以降、うちの大学の学部がこのテストを導入していくということで、ACTFLに連絡してワークショップをしてもらったそうです。そんないきさつで、今回このワークショップにかかる費用を大学が負担してくれるということでまたとないチャンス!日本でこのワークショップに参加するとしたら20万円ぐらいかかるそうなんで、お得感満点です

参加する前は、こういうテストにたいして懐疑的な部分もあったんですが、これはこれでwell-structuredでテストとしてはなかなかよく出来ているのかもしれないなぁと思うようになりました。コミュニケーション能力や社会言語学的能力が考慮されにくいという欠点もあるにはありますが、とりあえずは使えるテストではないでしょうかねえ。

この後、一年以内にテスターになる試験を受けて合格しないといけないんですが、せっかくだし頑張ってみようと思います。
2007/03/05

HALT conference

今のシーズン、どうも学会が多い時期らしく、今日はHALT(Hawaii Associarion of Language Teachers)という学会がありました。
この学会は一つ言語に限らず、全言語の先生たちを対象にした学会です。

今回は初学会発表でした☆
『Bringing Immersion Camp Experiences into your FL classroom』というタイトルでまさき先生とワークショップをやりました。
内容は、昨夏働いたイマージョン・キャンプでのアクティビティを紹介して、どうすれば教室での言語教育にも応用できるか参加者たちに話し合ってもらいました。
実は同じような内容のプレゼンを最近授業でやったので、進行などに関しては問題なかったのですが、この日は英語が出てこなくて困りました。まだまだ英語が出てくる日と出てこない日の波があるんですよね・・・。 あと、途中でいきなりプロジェクターが消えてびびりました。電源を付け直したら復活しましたが、あのままパワーポイントが使えなかったらかなり痛かったです。 ま、参加者の反応はけっこう良くて、ワークショップが終わってから話しかけてくれる人もいたので一安心でした。
ひとまず終わってよかったですー。 C=(-。-)
2007/02/19

Hawaii TESOL conference

今日はHawaii TESOLの年次大会(annual conference)がありました。
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去年の9月から毎回この学会のイベントごとに参加してるわけですが、
今回はけっこうお手伝いを頑張りました。いちおう食べ物関係担当だったのですが、他の力仕事も多く、今日は筋肉痛です
TESOL.jpg


手伝いの傍ら、いくつかセッションも覗きました。
教える言語は違うといえども、やっぱり言語教育は言語教育。参考になるものは大きいです。
せっかく大きな学会があるんだから、もっと他の言語の先生も参加してもいいのにな~。

ふー。ひとまず今日は筋肉痛を治すべく休養、休養。
2007/02/01

世界の見方

さてさて、スペイン語の第二回目に行って参りました。
やっぱりスピードが速いので早くも授業についていってないような気がします。家で復習すればいいんでしょうけど、なかなかそういうこともせず。ま、気楽にやればいいやと思ってるので、最低限ついていければいいんですけど。ポコ・ア・ポコ(step by step)です。

ほんで、今日は日本語チューターのバイトもしてきたのですが、それとあわせて思ったのが、新しい言語を学ぶってのは「世界の新しい見方」を学ぶってことなんやなぁ、と。
それぞれ、その言語にしかない概念っていうのがありますよね。
それって、いわば世界をどう見るかっていうことであって。
それまで自分の持っていた概念から一歩離れて世界を見ないと、新しい概念ってのは分からないわけで。

例えば、スペイン語には男性名詞・女性名詞ってのがあります。
でも、英語にはありませんよね。もちろん、日本語にも。てことは、英語話者・日本語話者には物を男・女に分けて見るということ自体が「?」となるわけです。「一体こいつらは何をやってるんだ」と。
あるいは、スペイン語のbe動詞には2種類あります。
一つは、永久に変わらないことを表すのに使われ(出身地・名前、など)、もう片方は変わり得ることを表すのに使われるそうです(病気だ・お腹すいた、など)。これも私にとっては新しい世界の見方です。
日本語で言えば、「ある」と「いる」の違いとか。「ある」はinanimate(生きてない)なもの、「いる」はanimate(生きてる)ものに使われます。

そういうふうに、新しい概念を知るってことが、言語に限らず、「学ぶ」ってことなんでしょうね。それが学ぶことの喜びであり、苦しみでもありえるんやろなぁ。
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