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2006/11/05

日本語 Advanced Placement Program

今日はリサーチをお休みしてHATJのワークショップのボランティアに行ってきました。HATJはHawai'i Association of Teachers of Japaneseの略で、ハワイ州の日本語教師の集まりです。ワークショップはダイヤモンドヘッドの前にある短大で行われました。この学校、建物もハワイアンチックできれいだし、景色もビューティホ~なんです。いいな、いいなー。こんな学校行きたいなあ・・・。
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さてさて、そんなワークショップのトピックはと言いますと、来年から米国で始まる「AP日本語(Advanced Placement Program)」でした。APというのは、高校生が大学レベルの内容であるAPテストに合格したら、大学に進級した時に初級レベルの単位を自動的にもらえるというシステムです。学生にしたら、大学で初級レベルの単位を貰えたらそれだけ履修しなければならない単位が少なくなる=早く卒業できる!=学費が浮く!(アメリカは履修単位数で学費が決まります。)などのメリットがあるわけです。学費が重要な収入源である私立大学など、大学によってはこのシステムを認めないところもあるようですけど・・・。とにかく、APは現在スペイン語やフランス語などの外国語の他にも生物、化学など様々な科目で実施されているシステムなのでありますです。

そのAPが来年から日本語にも導入されるというわけで、メインランドからAPテストの開発に関わっている先生がいらっしゃって説明してくれました。
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それによると、今までの教育がlinguistic的な知識にフォーカスしすぎて実際にことばを運用するまで至っていなかったこと、伝える内容そのものを軽視していたことを反省してAPテストは作られるそうです。

いろいろな説明の中で、私が気になった点をいくつか。
テストテイキング・スキルが必要:テストはコンピューターを使って行われます。まず、それだけでもテストを受けるために特別なスキルが必要になってきますよね。それに、リスニングにしても、先に文章を聞いてから質問を詠むという形式なので、メモを取りながら聞く練習を予めしておいた方が良さそうですし。こうなると、やっぱりテストが目的化してしまいそうな気がします。

タイピングが多い:このテスト、タイピングで答える形式がかなり多そうです。特にライティングのセクション。日本語の能力そのものがあっても、タイピングが上手にできないと点数が低くなってしまいます。そうなると、その子はタイピングのスキルで日本語が測られることになっちゃうような・・・。それに、教師にしてもタイピングをちゃんと教えられる先生ばかりだとは限りません。また、各学校にも学生が充分に練習できるだけのコンピューターが揃っているのか疑問です。

文化を教えるって?:このテストでは、学生の文化への理解も採点するそうです。具体的には、以下のように書かれています。"Students demonstrate an understanding of the relationship between products and perspectives of Japanese culture." ここでふと思うのは、「文化って何?」「文化への理解ってどうやって測るの?」ということです。講演されていた先生は、例えばなぜ日本人が○○という行動をとるのか、日本の××という行事の裏にある日本人の思想、などを挙げてらっしゃいました。でも、そもそも教師はこういうものをどれだけ理解しているのか。をれを教えられるだけの力量を教師は持っているのか。下手するとステレオタイプをふりまくという結果になるんじゃないか。「日本」という国をあがめて自文化中心主義に陥るんじゃないか。それに、学生の回答をどうやって採点するのか。文化という側面は大切だとは思いますが、まだまだ考えないといけないことは多そうです。

ま、そんなことをいろいろ考えました。もちろんAPが導入されることでメリットもあるとは思います。例えば、高校卒業時のゴールの指針がこれではっきり示されます。コミュニケーションやコンテントを重視した教育への足がかりになるかもしれません。
APが変に受験勉強みたいにならずに導入されていくことを願います
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